jSTAT MAPに統計データをマッピングして地域を可視化しよう

みなさん、こんにちは。ビーグルコンサルティングの真鍋です。

前回は地図に住所をマッピングする方法を試してみました。今回は地図の住所に関係する世帯ごとの人数を表示してみたいと思います。これにより、その地域に住んでいる世帯の数が地図を通して把握できるようになります。

jSTAT MAPを表示する

前回の記事で作成した地図をそのまま利用したいと思います。まだ準備ができていない方は、jSTAT MAPが利用できるようにアカウントを作成してログインまで行ってください。

統計データを地図へ反映する

jSTAT MAPではe-Statにある統計データを取り込んで地図に反映することができます。

今回は千葉県柏市について、2020年の国勢調査のデータから男女別人口総数及び世帯数データを利用して町丁目レベルで世帯数のヒートマップを表示したいと思います。

手順は以下の通り3ステップです。

  1. 統計地図 から 統計グラフ作成 をクリックして 統計グラフ作成を開始します。
  2. 統計グラフ作成 で設定したいデータを選択します。
  3. 対象範囲などを設定すると地図へ反映されます。

利用するデータの選択は分析の内容によりますが、基本的にはこのステップで統計データを地図に反映することができます。いちど理解すると、幅広く活用できますのでぜひチャレンジしてみてください。

統計グラフ作成を開始する

ここからは具体的な操作内容をまとめます。画面の右下にある統計地図作成ボタンをクリックして、統計グラフ作成をクリックします。

これにより、統計グラフ作成ダイアログが表示されます。

統計グラフ作成ダイアログで統計データを指定する

統計グラフ作成ダイアログでは、統計データを指定できます。具体的に設定する内容は以下の通りとなります。
左側の項目を選択することで使用する統計表を決定します。

項目名設定する値
集計地域地図に表示したいデータの最小単位を指定します。今回は町丁目レベルで表示するため小地域(町丁・字等)を選択します。
統計名対象となる集計地域に対応する統計が選択できます。今回は国勢調査が選択できるため、国勢調査を選択します。
年または年月統計で利用可能な年または年月を選択します。通常は最新のデータを利用します。
統計表(表題)統計表を選択します。分析する用途により利用する統計表が異なりますが、今回は「男女別人口総数及び世帯総数」を選択します。

次に、統計表内に定義されている指標やデータから地図へマッピングする内容を選択します(①)。今回は世帯総数をチェックして指標選択ボタンをクリックします(②)。

指標選択ボタンをクリックすることにより、下部にある選択指標/データに選択したデータが表示されます(①)。この状態で次へボタンをクリックします(②)。

集計地域を設定する

統計グラフ作成ダイアログの内容が変わり、集計地域と集計範囲の指定を行います。これは、統計表について地図のどの範囲に表示するかを設定するものになります。この内容を適切に設定しないと、画面上に表示される統計表の内容がノイズとなり地図での分析が難しくなるため注意が必要です。

集計地域は「小地域」のままとします。次に、集計範囲は「行政界指定」を選択します(①)。これにより、右側に行政界単位や都道府県、市区町村が表示されます。

行政界単位は統計表のデータを反映したい地図の範囲を設定するものです。今回は、千葉県柏市に小地域毎の集計を反映したいため、以下の通り設定します。

行政界単位は「市区町村」を選択します(②)。都道府県には「千葉県」を選択します(③)。千葉県に対応する市区町村が表示されるので、市区町村に「柏市」を選択します(④)。

この状態で、⑤の矢印をクリックします。これにより千葉県柏市を集計範囲として地図にデータが反映されます。

最後に「集計開始」ボタンをクリックすることで地図に統計表のデータが反映されます。

以上で地図に統計データを反映する手順は完了です。

地図を眺めてみる

地図の凡例を見ると、世帯総数が761以上が赤系の色(暖色)で徐々に寒色系の色になっていることがわかります。色の違いから次のような傾向が見て取れました。

  • 柏の葉キャンパス駅よりも北側や手賀沼の東側は寒色系の色が強くなっており、世帯数が少ない。
  • 柏駅周辺は比較的世帯数が少ない。
  • 東武野田線沿線は駅の周辺で世帯数が多くなっている。

    今回はセブンイレブンの店舗情報と世帯総数の関係はあまりなさそうですが、店舗を運営している場合など、どのエリアにどのようなお客様が多いかを可視化することで、いろいろと考えられると思います。

さいごに

前回と今回でJStatMapを活用して地図に住所と統計データを反映することができるようになりました。どのような情報を可視化したいかにより選択する統計データも異なりますが、人口に関する情報はわかりやすく役立つことが多いのではないかと思います。ぜひ活用してみてください。